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こんな仕事をしてきました
(業務実績)

はじめに

「宣伝部の応援団」と言っても、なかなか仕事のイメージが湧かないと思いますので、具体的にどんな仕事でどんな貢献をしてきたのかいくつかの事例を紹介します。昔から広告宣伝の領域を超えて提案したり行動したりするので、「宣伝部の守備範囲」を超えた仕事も多いです。コンサルタントの契約上、守秘義務がありますので、具体的な企業名・商品名はできるだけ伏せますがご容赦くださいませ。あと当然ですが、一人でやった仕事ではなくチームで達成した仕事ばかりです。でも私がかなり真ん中にいたものだけ取り上げます。

◾️通信会社  役割:新事業領域のプロジェクトリーダー

今でこそみんな使っているスマートフォンですが、導入初期は各社手探りでした。ソフトバンクモバイルは、iPhoneをいち早く導入しましたが、全く売れずに株価は急落。倒産間近かと噂されるほどでした。ドコモや、KDDI (au)は、アンドロイドスマホを出したものの市場の反応は非常に薄く、世の中全体としてはスマートフォン不要論、フューチャーホンで十分論が支配的でした。そんな状況下、某通信会社から、スマートフォン推進プロジェクトのリーダーを依頼され、関係各部署を集めて一気に進めることに。当時は「スマートフォン=ITリテラシーの高い人が使う難しい携帯電話」という前提が一般的でした。私は、「スマートフォン=超簡単便利なユーザビリティこそ大事」だと真剣に考えていて、別の通信会社でスマートフォン市場開拓の経験もあったのでその思いに自信がありました。それを証明するために一歳の息子がスマートフォン(iPhoneとiPad)を自由自在に使いこなす動画を作成し、いろんな人に見せて、既成概念を変えていきました。商品開発、サービス開発、広告宣伝まで、「難しいもの」ではなく、「使いやすいもの」「楽しいもの」というコンセプトで一貫して進められたと思います。その後少し経ってスマートフォンやiPhoneが大ムーブになりました。ターゲットと勝負土俵の大きな転換で貢献できたかと思っています。

◾️食品会社  役割:ビールの販売拡大とブランディング

第三のビール、第四のビールが新しい市場を形成しつつあった際に、プレゼンをさせていただきました。当時クライアント社をはじめ、ビール4社とも、「安いビールのターゲットは所得の低い層」というマーケティングをしていたと思われ、CMからも感じられ、「チャンス!」と思いました。その頃新進気鋭のユニクロが登場して、話題になっていたのですが、何店舗か見て発見したのは、「結構お金持ちもユニクロを購入している」という事実でした。もちろんエリアによって違いますが、駐車場にお金持ち向きの車がたくさん停まっていました。新ビールのターゲットを「所得の低い人」ではなく、「賢い生活者ですでにユニクロを買うような人」と定義し、広告会社のプランナーと一緒に商品企画を詰めました。そして、プレミアムビールを週末(ハレ)に飲み、安いけど美味しいビールを平日(ケ)に飲む賢いユーザー向けのマーケティングを提案しました。企画は無事に通り、商品化されました。広告会社のクリエイティブチームも素晴らしく、缶のデザインも名前もほぼそのまま採用していただけました。CMは私は直接はタッチしていませんが、ユーザー像をきちんと描いて大ブレイク。この仕事では、発想の転換で、商品のポジショニングとターゲット層の大きな変換に貢献できたかと思います。

◾️食品の生産・販売会社 売上拡大

秋に需要期を迎える食品の会社。普通は、そのピークを押し上げるような発想でキャンペーンを組むことが多いのですが、私はそれよりも回転率が大好きです。資本回転率、在庫回転率など。一年、一月、一週、一日の弱い時の数字を持ち上げて、全体の回転率・生産性を向上させる発想です。多くの商品サービスには季節変動があります。それをなんとかアイディアで埋められないかということを大事にしています。だから飲食チェーンのコンサルタントをすると、夜が弱い場合が多いので、私の提案後は「居酒屋化」が進むと、口の悪い仲間からは言われます。あそこもあそこも。ただ単に「日本酒」ではなく、「安くて美味しい銘柄酒を二種以上」それとお父さんが頼めるおつまみの強化! と、ちょっと話が脱線しましたが、要は回転率です。そこでこの食品会社には、閑散期の需要創造を具体的に提案。例えば、その食材を美味しく食べられるメニューの提案。それをB to B to Cで成功させるべくアドバイス。薬機法で厳しくなっている健康情報を開発するために、大学の先生を回ったり、ファクトを探したり、それを展開する具体的なPR戦略。外注先へのオリエンと決定のサポート。クライアントの法人営業部隊の素晴らしい活躍もあり外食チェーン数社でメニュー化され、売上と利益が大幅に向上しました。広告・パブリシティの全体戦略から広告会社選定、フェアな取引条件設定などもサポート。食べ物系は根っから好きで燃えます。

◾️グループホーム(認知症高齢者向け施設)の人材獲得と定着からの営業拡大策

初、スタッフ募集広告のやり方について相談を受けました。「松田は広告詳しいでしょ?」ということで。事情を詳しく聞いて本当の課題を発見しました。介護スタッフは入居者にいろいろなお世話で必死で尽力しても、ある時にふと「あんた誰?」と言われ、頭では理解していても、たまに心が折れることもあり、去って行く状況が継続していると判明。募集広告の効率を上げるよりも難しい本質的な課題だと感じましたが、こういう時こそ「逆転の発想」で取り組みました。認知症の特徴を生かした施策として「撮影旅行」を提案。その手の企画に熱心に取り組んでいるHIS社をはじめ京都の各施設と交渉。スタッフも特別シフトを組んで、認知症高齢者の旅行を実施。万一「行方不明者」を出したら大変なので、完璧なスタッフの布陣。入居者は忘れやすいので撮影した写真を繰り返し見て感動することができます。写真を見て喜んだ翌日でも「この旅行は楽しかったよね」と、入居者が喜んでくれるので、スタッフもやりがいを感じ定着し始めました。ほとんど辞めなくなりました。入居者の家族のみなさんからも支持され現在は空室待ちの人気施設に。回転率が向上し経営も大きく黒字化。本質的な課題の発見と逆転の発想、粘り強い実施力で貢献できたと思います。

◾️スーパーマーケットの広告宣伝、ブランディング、売り場改革

大胆なブランドチェンジを決心した某スーパーのサポート。主婦が食料品や生活必需品を買う家事をこなす場としてのスーパーから、いろいろなものを楽しく買える場に変えようという提案で、広告も売り場も大きく変更しました。ブランディングについて、社内の浸透に時間がかかると想定されたので、新聞広告を使用し(これは何社かで経験して勝算がありました)世の中に発表するという形で社員もイヤでも概要を知り、社内幹部用に、WHY(なぜ変わるのか)WHAT(何をどう変えるのか)HOW(一人一人の社員はどうすればよいか)をイラストや写真や図を多用して言葉は少なく、具体例を中心に作成して配布。伝言ゲームで内容が曖昧になったり、勝手な解釈が入ったりするのを防ぎ正確に組織全体に伝えられたと思います。売り場もいろいろ提案させていただきました。例えば、ちょっといいタオル。コスト削減の影響で、剥き出しで並んでいて、誰が触ったかわからない状況。でも手触りは確認してから買いたい。という顧客視点で、手触り確認用のサンプルと、買う用の簡易包装の販売品を分けて売上アップ。なんてことないようなことでも徹底的に顧客視点で、デザインすることが大事だと考えています。

◾️外車輸入販売会社の新しい顧客管理と販売方法

オリエンテーションでは、通常のキャンペーンのリクエストでした。営業マンにヒアリングしている時に、ちょっとアイディアを思いついて提案し、競合で獲得しました。営業マンが活躍する会社では応用が可能だと思います。営業マンが持つ顧客情報のうち「薄い見込み客」、例えば試乗会に来たけど手応えがない人、来店してしばらく説明したけど手応えがない人、なんかを本社に情報を回してもらい、その後は本社から情報発信して、リアクションがあったらその営業マンに返すというやりかた。忙しい営業マンが濃い顧客対応に集中できるようにしながら、一度のきっかけの薄い見込み客にも長時間リレーションを持ち続けるという作戦。ITやAIが発達しても営業は人間がやらなきゃ、という業種の方、是非ご相談ください。

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